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2007年7月 1日 (日)

何時まで不毛な議論狩りをするのか

まだこういう風にしか原爆問題を扱えない、政界やマスコミには幻滅を感じます。何十年同じパターンでやる気なんでしょう。今回の久間防衛大臣の発言に関しての反応を見るにつけそう思えてなりません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070630-00000135-jij-pol

では、久間章生防衛相はどんな風に話したのでしょうか。

30日、千葉県の麗澤大学で講演した大臣は、「(米国は)日本が負けると分かっているのに、あえて原子爆弾を広島と長崎に落とした。そこまでやったら日本も降参し、ソ連の参戦を止めることができるということだった」と説明。さらに、「(終戦により)北海道は占領されずに済んだが、間違うと北海道までソ連に取られてしまう。その当時の日本は、取られても何もする方法もない」と述べた上で、「(原爆で)本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今しょうがないなと思っている。それに対して米国を恨むつもりはない」と述べたと読売新聞の記事は伝えています。ちなみに久間氏は長崎県出身です。

この発言を受けて出てきた反応が以下のものです。異様に反応が早いのは新聞社などが取材したから。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070630-00000115-yom-pol

久間防衛相が30日、米国の原爆投下に関し「しょうがない」と発言したことに対し、広島県被団協(坪井直理事長)の畠山裕子事務局次長(68)は「原爆で亡くなった人々は仕方なく死んだのか。被爆者の気持ちが日本政府に伝わっていなかったと思うと、悲しくて言葉が出ない」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070630-00000078-mai-pol

野党側は民主党の菅直人代表代行が島根県出雲市で記者団に「防衛相としてふさわしくない発言。原爆投下そのものを容認するような姿勢は、日本の主張と矛盾する」と非難。

社民党の福島瑞穂党首は「安倍内閣が戦争被害者に対して冷酷であることを示している。安倍首相が直ちに罷免するよう求める」との談話を発表した。

共産党の志位和夫委員長は新潟市での記者会見で「閣僚失格。国会、選挙戦で追及する」と指摘。

国民新党の亀井久興幹事長も「罷免要求も考える」と語った。

私が憤るのは、政治家であれ、知識人であれ、原爆の使用を肯定的に捉えるような言葉尻があったら、それが与党や政治的に左翼寄りでない場合は、今起こってるような騒ぎを演出するということです。

さて、次の発言を見て下さい。1964年10月30日の参議院予算委員会において中国の核実験について日本共産党の岩間正男参議院議員によるものです。「(略)このたびの核実験によって少なくとも次のような大きな変化が起こっております。(略)世界の四分の一の人口を持つ社会主義中国が核保有国になったことは、世界平和のために大きな力となっている。元来、社会主義国の核保有は帝国主義国のそれとは根本的にその性格を異にし、常に戦争に対する平和の力として大きく作用しているのであります。(略)」と発言をしている

中国の核兵器は「戦争に対する平和の力」だという発言です。当時の日本では原水爆禁止運動が盛んな時期だったのですが、それで今のようなバッシングがあったかというとそうではありません。しかも1963年に共産党は「地下核実験を条約によって認めることになる」として条約に反対し、同時に、「社会主義国の核兵器は侵略防止のためのもので容認すべき」と主張しています。ただし、こんな珍妙な論理には当時の普通の人々もついていけなくなり、「原水爆禁止運動」は国民的運動から、政治色の強い党派間のむき出しの争いに成り下がったのです。

世界で唯一の被爆国、日本で巻き起こった原水爆兵器の禁止運動は、政治党派による系列団体化という争いに巻き込まれ、今は単なる政治ショーとしてしか存在していません。こうしてしまった連中の末裔が、久間防衛大臣を非難してる政党の人々であるんですから、呆れてしまいます。

「広島に投下された理由」として広島の平和記念資料館ではこんな解説をしています。

戦争末期、日本の主要都市はアメリカ軍の空襲でほとんど壊滅状態でした。そのなかで、原爆投下目標として広島が選ばれたのは、次のような理由から、と推測されます。

1.都市の大きさや地形が、原爆の破壊能力を実験するのに適当であり、同時に原爆投下後の破壊効果を確認しやすかったこと。

2.軍隊、軍事施設、軍需工場などが集中し、しかも無傷であったこと

日本では「実験」的に原水爆は使用されたというのが常識のようです。

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