« 2007年7月 | トップページ | 2007年9月 »

2007年8月

2007年8月15日 (水)

今時のテロリスト

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070815i204.htm

「レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師が14日夜、ベイルート南郊で開かれたイスラエルとの紛争終結1年の記念集会でテレビ画面を通じて演説し、「イスラエルが再びレバノンを攻撃すれば、イスラエルは高い代償を払うことになる」と警告した。ナスララ師は昨年の紛争の「勝利」を改めて強調。ヒズボラが紛争の復興資金として、3億8000万ドルを費やし、家を失った2万8300世帯を支援したことも明らかにした。」

テロリスト=貧乏人という常識が通用しない記事ですね。

『ヒズボラ』はアラビア語で「神の党」を意味します。急進的なイスラム教シーア派の政治組織として知られ、イラン型のイスラーム共和制をレバノンに建国し、非イスラーム的影響をその地域から除くことを運動の中心に掲げている事でしられています。

現在のレバノンでは、政府とは別に『ヒズボラ』による自治同然の支配を確立していますが、皆さんご存じの通りレバノンは産油国ではありません。他にも宝石のような換金性の高い地下資源もありません。『ヒズボラ』にあるのは反欧米・反イスラエルの殲滅というスローガンのみな筈でした。

それがイスラエルとの紛争からの復興資金として、被災住民へ3億8000万ドルをポーンと出せる資金源はどこにあるのか。実は米国やイスラエルが一番神経を尖らせているのも、そのあたりにあるようです。

米国の観測ではその資金源はイランだと思われています。しかし欧州ではこんな見方もあるようです。「イランからの資金援助はあるが、それは一部に過ぎず、ヒズボラ自身が資金を投資して儲けたもの。そしてシーア派の金持ちからの寄付。この三本立て。」

http://scrapbook.ameba.jp/rebanon_book/entry-10016017503.html

では、ヒズボラはどうしてこんな巨額な出費を厭わないのでしょう。住民の宣布工作という側面も勿論あるでしょう。しかし実はそんなに甘い話しでもないんです。レバノン内にいるヒズボラの戦闘部隊は、その数約2000~約4000人程度。ただしヒズボラを支える後方支援組織は、その数倍の人数に上ると言われています。彼等は民家や病院に武器・弾薬を倉庫代わりに隠しています。こうすればイスラエル軍の諜報機関が仮に武器の隠し場所を調べ上げていても、其処を攻撃することは表向きは非戦闘地域になってしまいます。犠牲になるのも表向きはレバノン市民です。それは国際世論を敵に回すことを意味します。一軒あたり1万ドルとも言われる費用も結局は命を懸けた保険料の意味合いの方が強いのかも知れません。しかも戦闘になれば彼等協力者は犠牲にしても構わない「人民の海」なんですから。

その上、ヒズボラの使う武器の大半はイランから提供されていると言われています。そのイランにしても中国製の武器を石油とバーターで仕入れているという噂もあります。イスラエル軍は、直接それらの中国船籍の船は攻撃できませんから(米国がまずそれを許さないでしょう)、全く巧妙に仕組まれてるという訳です。あのイスラエルを相手にするにはこれくらいの狡猾さが必要ですが、この経験と方法論は、そのままイラクに持ち込まれています。

こうした手法でイスラエル軍の手を封じて置いて、彼等は昨年の戦闘でイスラエルに勝利したと宣言しているんですが、確かにイスラエル軍の方もこうしたヒズボラの戦法には今のところ打つ手無しの状態になっています。それにイスラエル軍の不敗神話も崩れているという風評は、彼等の士気にも影響していることでしょう。

民家をイスラエル軍が誤爆したというニュースは日本でも耳にしますけれども、その裏にはこんな一面がもしかしたらあるかも知れないのです。そんなことを知ることも、国際社会の一面を知る事につながりますし、平和というモノを考える一助になるのではないでしょうか。

最後に日本政府の立場を代弁した有る一文をご紹介して、この項を示させていただきます。

http://www.meij.or.jp/countries/lebanon/amaki4.htm


このページは xfy Blog Editor を利用して作成されました。

« 2007年7月 | トップページ | 2007年9月 »

2015年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
フォト
無料ブログはココログ