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2010年2月19日 (金)

長期戦はまず外堀を埋めることから始める

「民主党の小林千代美衆院議員(41)=北海道5区=側が、北海道教職員組合(北教組)から選挙資金を違法に受け取ったとされる事件で、小林氏の資金管理団体の会計担当の男性(46)が札幌地検の任意聴取に「北教組の組織からではなく、当時の委員長個人から資金提供を受けた」などと供述していることが17日、関係者への取材で分かった。小林氏側関係者によると、陣営は2008年12月以降、北教組側から計1600万円を受領した。札幌地検は、提供額が高額なことなどから、企業や団体が政治家個人に献金することを禁じた政治資金規正法違反に当たる疑いがあるとみて捜査している。」 

小林議員の場合、少し特殊なのは彼女は教員の出身者ではない点です。日糧製パンという食品会社の労組出身なのです。自民党の町村信孝議員の対抗馬として民主党が担いでいた関係で北教組が何らかの指示を受けて支援団体になったとしか思えないのですが、そこはまたあとでお話しします。

正直云って、日教組の各支部にあたる各都道県教組が支援する政治家に献金をしてきたのは公然の秘密という奴で、それが公職選挙法の改正以降も慣例として続いていたのも、大きな声では言えないが・・・的なお話しでした。

それを敢えて、ここで札幌地検が立件してきたのは注目に値します。

日教組は、その歴史を紐解けば、旧社会党系の主流派と、共産党系の反主流派のお定まりの権力闘争の記録が綿々と綴られています。

組合の主導権をその組合員数で優る小学校と中学校の教職員が握っていたため、早い段階で高校教職員は日教組を離れて、全日本高等学校教職員組合(現:日高教)として独立します。その日高教ですら、内部では旧社会党系と共産党系の対立があります。

次に共産党系の全日本教職員組合が旗揚げされるのですが、この分裂騒動の原因は、日本労働組合総連合会(連合)への加盟の是非をめぐるものでした。原水禁と原水協と同じ図式が此処でも出て来ました。

さて、日教組と政治献金で思い出されるのは、輿石東・民主党・党幹事長代行に絡むお話し。元小学校教諭であった彼の支持母体である山梨県教職員組合が組織的に組合員からカンパとしてあつめた6000万円が2004年(平成16年)の参院選挙の際に輿石陣営に流れたという事件でした。集金にたずさわった教職員の面々は停職等の処分を受けましたが、議員本人には累が及びませんでした。今でも山教組は彼の事実上の政治支援団体です。それがため、2009年1月14日に行われた日教組の会合では「私も日教組とともに戦っていく。永遠に日教組の組合員であるという自負を持っている」と宣言し、「教育の政治的中立はありえない」と教育基本法第14条の規定を無視し、日の丸,君が代に反対する「反日偏向教育」の根源ともいわれる日教組へのエールと受け取れる発言をしています。

つまり輿石幹事長代行は、日教組の既得権益を守るために国政に送り込まれた代表なのです。ちなみに、民主党には日教組の支援を受けている議員は他にもいて、佐藤泰介、神本美恵子、那谷屋正義、水岡俊一などがそうです。

さて、日教組絡みでもう1人民主党の大物議員をご紹介しましょう。かつては北海道で無敵の知事として知られた社会党の大物、横路孝弘衆院議長です。彼の支援母体は日本民主教育政治連盟という日教組の組織する政治団体です。所属する国会議員は以下の通りです。

衆議院議員(2名)
横路孝弘(民主党 北海道第1区) 
鉢呂吉雄(民主党、北海道第4区)
参議院議員(7名)
神本美恵子(民主党、比例区)
輿石東(民主党、山梨県選挙区)
佐藤泰介(民主党、愛知県選挙区)
辻泰弘(民主党、兵庫県選挙区)
那谷屋正義(民主党、比例区)
水岡俊一(民主党、兵庫県選挙区)
近藤正道(社会民主党、新潟県選挙区)


横路孝弘と言うと忘れていけないのは、「外務省機密漏洩事件」(西山事件ともいう)です。

民主党政権になり、沖縄返還時の密約に関する外交文書の再評価が始まっていますが、実は最初にこの問題を持ち出したのは彼なのです。密約とは、アメリカ政府が軍用地の地権者に支払う土地現状復旧費用400万ドル(当時の時価で約12億円)を日本政府がアメリカに秘密裏に支払うという内容でした。

この密約が存在するとの情報を聞き込んだ毎日新聞の西山太吉記者(当時既に妻帯者)は、外務省の女性事務官(既婚者)と深い関係になり、口外しないと約束した上で外務省極秘電文のコピーを得た事で、情報を漏洩させたのではないかとして、東京地検特捜部に、情報源の外務省女性事務官は国家公務員法違反(機密漏洩の罪)、西山を国家公務員法違反(教唆の罪)で逮捕する事件に発展し、新聞記者の取材の権利や、情報ソースの漏洩という記者としての不文律の問題、さらには取材方法の是非などの議論を巻き起こしたのですが、いかんせん事件は1972年のこと。既に忘れられているのですが、実は毎日新聞はこの事件が引き金になり一度倒産の危機を向かえるほど大きな影響を受けたのです。そして毎日新聞が今のような報道姿勢に変質したのもこの事件以降だと言われています。

もっと言えば日本のマスコミが国家の機密に関して、それが不法であれ不等であれスクープしなくなったのもこの事件以降からだと言えます。

そんな重大な社会的影響を引き起こしたのは、横道議員が西山記者のスクープを利用して売名行為に及んだも同然なのですが、マスコミは一貫してそれを伏せてきた格好になっています。彼自身が情報ソースを秘匿する努力をせずにいたことで、2人の社会人が職を失い裁判に掛けられただけに、本来自分もその責任を感じて当然ですが、その後も彼は衆院議員を務め、北海道知事を務め、今や衆院議長という重職にあるんですから、個人的には呆れてものが言えない気分です。

さて、話が横道にそれましたが、小林議員を北教祖が支援するのに橋渡しをしたのは恐らく横路議長でしょう。

日教組本部自体もかなりの内部留保を抱え、その資金力で政治活動を行ってきましたが、このお金の出所を巡っては色々と噂が絶えないのも事実です。

そうした公然の秘密に、今回敢えて選挙違反という突破口で検察当局が挑む姿勢を見せているのは興味深いお話しです。先程来お話ししている日教組が支援している民主党の議員達の選挙資金の出所に関して、もしも全てに検察のメスが入る事になれば、日教組本部も強制捜査の対象になりかねません。ある意味、朝鮮総連本部を強制捜査したのと同じくらいのインパクトが有る世界では走るでしょう。無論其処で手にした情報は公表されずに検察の影の力となり秘匿されるかも知れません。

いずれにしても、鳩山首相の脱税問題、小沢幹事長の政治資金問題、北教組の選挙資金問題と、民主党政権成立後に噴出してきた政治と金の問題。自民党政権と違うのは、その中身が、一つは親の資産の流用であり、一つは産業界からの政治献金であるだけでなく、労組の金が政治献金として流れているという地下水脈を掘り当ててしまった点にあります。

世間では、民主党政権が地検特捜部潰しや検察人事への介入を予測していますが、実際のところ、検察は小沢問題に関しても諦めているのかどうか判りませんし、今回の事件で小林議員の選挙スタッフが次々逮捕され起訴されて、裁判で有罪となれば議員自身も連座制が適用され失職する訳です。案外、検察はしぶとくこの方法論で本丸に迫る気なのかも知れません。

そして、その圧力に負けて民主党政権は、スケープゴートに日教組を差し出すのだろうと私は予測しています。自民党政権が日教組を潰せば、これは思想弾圧の類に取られかねませんが、民主党政権が潰しても、労組の再編の一環、あるいは労組の悪い部分の浄化として捉えられるだけに、気軽に潰すことが出来るでしょう。

私が検事総長なら、小沢幹事長と密かに通じて、民主党政権内部の旧社会党系議員の大粛清をこういう方法論でやる代わりに、貴方には手を出さない。その代わり民主党政権も検察の独立性に関しては手を触れないという密約をかわしますけどね。

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