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2010年2月26日 (金)

日本の財政「崩壊寸前」と米教授が言うから、今日は財政崩壊記念日

Kenneth_rogoff

(この親爺がKenneth Rogoffです)

「国際金融の専門家で国際通貨基金(IMF)元調査局長のケネス・ロゴフ米ハーバード大教授は23日、都内でインタビューに応じ、日本の財政状況について「電車の衝突事故を待っている状態だ」との厳しい認識を示した。その上で、財政再建のために消費税を含む増税、歳出削減に早期に取り組むべきだと強調した。」

或るベクトルを掛けた意見を権威付ける(信用させるための脚色)には、その発言者がこの問題の専門家であり、その意見は誤りである筈がないと読者に思わせることが大事です。

「日本の財政は崩壊状態です」と、商店街の八百屋の親爺が言っても、それは世間話の類で終わってしまいますが、IMFの元調査部長で、今はあのハーバード大学の教授であるケネス・ロゴフ博士が、こう言ってますと云われたら、ついつい信用したくなりますよね。

では、ケネス・ロゴフ(Kenneth Rogoff)米ハーバード大教授は他では、どんな意見を述べてるのでしょうか?まずは以下の二つの小論を読んでみて下さい。

『中国政府が抱えるドルという“爆弾”』

『現在進行中の大不況は今までの不況とは違う』

彼の経歴を調べてみると、1953年生まれ。1975年イエール大学で経済学修士号取得。80年マサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学博士号を取得。その後、連邦準備制度理事会(FRB)で働き、ついでプリンストン大学で教鞭を執り、99年よりハーバード大学経済学部教授に就任。国際金融分野の権威として知られ、アメリカンアカデミー協会会員。2001~03年までIMFの経済担当顧問兼調査局長を務めた。チェスの天才としても名を馳せる。等々、華々しい経歴のエリートさんです。経歴を見ても判りますが、彼は経済学を数学モデルで解析する方の専門家です。

この手の人は統計学的な数字で財政フローをはじき出して、それで結論を導き出しますが、経済は生き物。また日本の国家財政は、アメリカのそれとは違い不正や誤魔化し、あるいはまやかしが多々ありますからね、正攻法の数式で割り切れるほど単純なモノじゃありません。

ロゴフ博士の言う「日本の財政は崩壊状態です」の具体例は国債の発行残高のことです。国債は国の借金だとよく言われます。その借金が昨年末で約750兆円だったと思います。(ちなみに国の短期の借金も含めると850兆円を越えます)でも、この借金は何処でしているかご存じですか。その大半は日銀と日本の銀行からです。つまり国内で調達しています。分かり易く言えば、親に借金をしてるようなモノです。確かに借金は返さないと行けませんが、例えば他人に借りている場合は、貸し主の都合で全額を半年で返済せよとか言われるかも知れませんね。そうなると返すために大増税と公共サービスの大幅な停止などで現金を調達しなければいけなくなります。ロゴフ博士の言う危険な状態とは、単純化して言えばそういう話なのです。しかし、前述したように日本は国内で借金をしている状態です。国内にあるお金が国内で回っているだけに過ぎません。そしてその借金は国内へ戻されています。だから気軽に国債を発行して良いとは云いません。何せ国の財政の約21%ほどは国債の償還や利払いなどに消えているのですから。足りない分を借金する繰り返しが続く構造から脱却する必要性があります。また負担に感じずに借金ができるからこそ、財政の無駄な支出が肥大化したのですから、その体質も改善する必要があります。

それがための体質改善の掛け声が「財政改革」です。そして国債の問題が分かりやすいからこそ、問題点として危機感を煽る取り上げ方をされてきました。その仕掛けに、昔は誰もが気付いていました。しかし、いつの間にかスローガンの危機は、本物の危機のように伝播されるようになっています。

この問題をもう少し詳しく知りたい方は、こちらをご一読下さい。

という事で、ロゴフ博士は何故こんな事を日本に来て言い出すのだろう?そう思わないといけません。財政再建のために大増税をしろと言って喜ぶ人はだれでしょうか?その辺を考えてみながら博士が誰の指示でこんな事を言ってるのだろうと更に考え込んでみるのも面白いですよ。

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コメント

 借金を海外に求める国の人に言われる筋の話ではないと思うのは私だけではないと思う。
 その昔に橋龍が米国内で「米国の国債を売却してみたいと思ったことは1度ならずとあった」と講演したことがありました。翌日のアメリカの市場が大混乱に陥ったのは言うまでもありませんでした。しかし、日本ではあまり大きな混乱にはなりませんでしたが。
 アメリカの国債保有高は2008年度までは日本が一番高く、昨年度上期に中国に追い抜かれましたが、下期には再度日本が首位に返り咲くのではないかといわれています。

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