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2012年2月

2012年2月 8日 (水)

無策は罪

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1895991&media_id=131

Methane_hydrate_around_japan_ilands

(赤部分がメタルハイドレートが埋蔵されているとされる場所)

「東日本大震災の発生後、広がりつつある"脱原発"の論調。原子力発電に代わる次世代エネルギーとして期待されているもののひとつに、「燃える氷」といわれるメタンハイドレートがある。青山氏によると、日本近海にはメタンハイドレートが埋蔵されており、低コストでの採掘が可能になれば、日本は世界有数のエネルギー資源国になり得ると言う。だが、政府は日本海側のメタンハイドレート採掘に決して予算を出そうとしなかったと言う。なぜ採掘しないのか。自民党政権時代、青山氏が当時の資源エネルギー庁長官や石油会社の所長に尋ねたところ、「命に関わりますよ」という答えが返ってきたという。「日本が敗戦国で輸入国であることによって世界の秩序ができているのだから、それを壊すことはできない。500億円を開発に注ぎ込んだ太平洋側からも、(メタンハイドレートがあるのは確実なのに)何も出てこなかった。(そのことが)国会で一度も追及されたことはない。メディアに書かれたこともない。これが日本なんですよ。『資源がない国』でなければならない。『敗戦国』でなければならない。『あなたのようにそれを変えようとすると大変なことが起きますよ』と言われた」この事実を知った時、「初めて日本の根っこにぶつかった気がした」と青山氏は話す。さらに青山氏は、先日イギリスで開催された国際ガス・ハイドレート学会において、韓国が竹島の南にあるメタンハイドレートについて研究発表をした際、発表者は日本海を「東海」と称したうえで、「2014年に東海のメタンハイドレートを実用化すると発表した」と語った。そして、その研究の資金はIHO(国際水路機関)で「国際的な表記は『日本海』である」と発表したばかりのアメリカ政府が出しているといい、「竹島問題はメンツの問題じゃない。実は世界の資源の争いと直結している」と、韓国とアメリカによる日本海のメタンハイドレート開発が既成事実化しつつあることに警鐘を鳴らした。」

青山繁晴氏の講演は何度か聞いた事がありますが、彼は典型的なアジテーターです。つまり目的のために、話を膨らませて相手に印象づけるプロと言っても過言ではないでしょう。そんな彼が、この記事の取材相手に言いたかったのは太字で強調してある部分だと思います。ついでに書いておけば、メタンハイドレートが多く存在する場所には、ズワイガニや越前ガニが群れていることが知られていますが、こうした付近では魚群探知機にメタンハイドレートの泡が写ることがわかっています。それを研究していた水産学博士の青山千春氏(青山繁晴氏の妻)は、魚群探知機を使ったメタンハイドレートの調査方法を、日本、韓国、中国、アメリカ、ロシア、オーストラリアで特許取得をしています。邪推すれば、メタンハイドレートの採掘が本格化し、その特許が活かされる時代が来ると、別途の意味で潤う立場なのです。

ところで、メタンハイドレートとはですが、天然ガスの主成分であるメタンガスが、低温・高圧下で水を含んだシャーベット状の個体になっている状態のモノを云います。1 m3のメタンハイドレートを1気圧の状態で解凍すると164 m3のメタンガスと水に変わります。そのメタンガスを燃料として利用するというのが記事がいう資源の概要です。エネルギー資源の少ない日本ですが、メタンハイドレートだけは領海内に国内の天然ガス消費量100年分に相当する1.1兆m3が埋蔵されているというのですから、これは目出度いお話しです。

このお話し、実は20数年前には知られていて話題にもなりましたが、実際に開発に成功したという話は未見です。政府も1999年から2000年にかけてメタルハイドレートの試掘と詳細な分布状況を調査するなどして、総額500億円を投じたのですが、商業化の目処が立たないとして、以後は僅かな補助金を民間に出す程度の関心しか持ち合わせていないようです。なにせ、メタルハイドレートは水深500m以下の海底に埋蔵されていて、固体ではないことから採掘が難しいのです。つまり現有する採掘技術で採掘・生産しても、経済的には全く引き合わないというのが現実だからです。今後原油価格が上昇し、天然ガスも高騰し続けるような事態になれば、商売としてメタルハイドレート採掘が成り立つ時代が訪れるかもしれません。

ただし、メタンハイドレート採掘に失敗して海面でメタンハイドレートが大量に溶け始めたら、地球温暖化に大いに貢献する事は確実です。というのも、メタンガスは二酸化炭素の20倍もの温室効果があるからです。ただ、地球温暖化が云われているように進行を続けていくのならば、いずれは海中の水温上昇によりメタンガスが海水に溶け出し、海面に出てきたメタンガスが大気へ放出されるという説もあります。

さて、”日本が敗戦国で輸入国であることによって世界の秩序ができている”という青山氏の指摘に話を戻します。

電気自動車の技術は既に完成していますが、普及の足枷になっているのは充電できる場所の少なさと、充電時間だと云われています。例えばですが、電気自動車に蓄電池部分を簡単に交換できる機能を持たせ、全国にあるガソリンスタンドで交換出来る仕組みを持てば普及は容易に促進すると考えられますが、現実にはそういう話は聞こえてきません。

電気の発電には、火力や原子力などが利用されています。今原子力発電に頼れない事態になり、火力発電が主な電源として機能していますが、この火力発電の燃料は天然ガスです。この天然ガスをメタンハイドレートから抽出したメタガスで代替すれば、天然ガスを輸入する必要がなくなり、はるばるペルシャ湾までタンカーが往復するコストも削減できるというのは小学生でも判る理屈です。しかし、タンカーを運航している船会社は大打撃を受けます。天然ガスを売る側も、それは同様です。つまり、今存在する機能や仕組みを根底から覆すことは大変難しいのです。現実にメタルハイドレートの利用に反対する学者や国会議員は大勢存在します。大半は影響を受ける関連団体から何等かの要請を受けての活動だと考えても差し支えは無いでしょう。

だからといって有限資源である石油や天然ガスに頼り切る政策が正しいとは思えません。政治の力で両方が並立できる環境を整え、情勢を見ながら徐々に切り替えていくという長期的なエネルギー政策が必要になってくるはずです。その転換をやると政治生命に関わる事態や圧力を受けますよというのは、政界の公然の秘密なのかも知れません。なにせ田中角栄は独自の資源外交をぶち上げてから半年後にはロッキード事件に遭遇し、その金権政治体質(そんな事は誰もが知っていたにも関わらず)を追求されて、逮捕されるという憂き目に遭っているのですから。

国益を優先させて政策を考え、現実の矛盾との調整を行うのが国政の役割です。しかし、その政治を担う国会議員は、選挙区の利益を優先させて、それを国益だと偽って政治をやっています。県会議員レベルの話を国会でやっている限りは、国益を守る政策などは生まれてくるはずがありません。

石油危機は近々起きる可能性があります。その時に今の政府には何も出来ないでしょう。出て来るのは対処療法としての、その場凌ぎだと思います。そういう点で青山氏の指摘も知っておいて損は無いと思います。


2012年2月 7日 (火)

公務員改革の盲点

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1902781&media_id=2

「大阪市の橋下徹市長が、公務員改革の一環で、職員の給与に能力や成果に応じた能力給を来年度に導入する方向で検討していることが分かった。同市ではボーナスや昇給に人事評価を反映させてきたが、最低評価の職員がほとんどおらず、大きな差はなかった。今後は給与に導入し、成果主義をより拡大させる方針だ。財源は、持ち家手当を廃止して年間約21億円を捻出する予定で、こうしたやり方は全国的にも異例という。市特別顧問の山中俊之・関西学院大大学院教授は「民間でも持ち家手当は廃止の方向で、不要な手当を財源に充てるのは斬新なアイデアだ」と評価する。国は09年に持ち家手当を廃止。大阪府も今年からやめたが、政令市では維持しているところが多い。総務省の担当者は「生活保障の意味があり、給与に占める割合も大きい。能力給の財源に充てるには、議論もあるのでは」と指摘する。人事制度を担当する市職員は「月々の給与でローンを組んでいる人もおり、影響は大きい。手当分を埋め合わせしようと思ったら、かなり頑張らないといけない」と話している。」

公務員の場合、成果というのを何を持って云うのかが難しいと思うのですが、そのあたりの説明が記事にはないですから??ですね。

例えばですが、警察官の成果は逮捕や検挙数で評価されるのでしょうか?それだと地域に赴任して、地域住民と関わりながら防犯につくすような警察官は低い評価で終わってしまうのでしょうか。生活保護を担当する職員は、生活保護認定の数をできる限り減らすことを成果として捉えるのでしょうかね。

勿論ですが、そんな話は橋下市長も百も承知でしょう。これは行き過ぎた存在になっている大阪市の職員組合の横並びを平等と考える基本方針に楔を打ち込み、職員の中に格差を生み出して、不適と判断される職員を明確にしておくのが狙いだと思われます。

名古屋の河村市長や橋下市長もそうなのですが、経費節減による財政改革を実施するには、やがては人員の整理に手をつけねばならなくなります。それは確かに必要な手法だとは思うのですが、今のやり方で行けば三人でやっていた仕事を一人でやるという労働強化に陥るのは目に見えています。現在でも充分に人員がいる訳では無いですから。

これからの地方自治の方向性で一番重要視しないといけないのは、行政側に全ての公共サービスを委ねるという現況の転換だと思います。早い話が、行政はお膳立てと最低限の運営資金を提供することに止め、実際のサービスは地域社会が担うという仕組みの再構築です。

よく老人の孤独死が問題になりますが、独居老人の把握や訪問を行政が行えば、少ない人員であるために、年に1度訪問できたらよく出来た方という話になります。これを近所の人がそのサービスを代行したら週に1度は訪ねることが出来たでしょう。行政サービスがほとんど無かった江戸時代。老人の孤独死は頻発したかと云えば、そうではありません。地域社会が行政サービスの代わりをになっていたのです。

相互自助というのが崩壊して、全てが行政に委託され、その為に税金を支払い、公共料金を支払うということが行き過ぎてしまった現在、何もかも行政が悪いという話でまとめてしまうのが常です。

誰もが人に管理されているときより、自分の力で状況をつくり出しているときのほうが責任をもって行動する。公的事業を組織するときこの教訓は忘れられ、官僚に公共サービスを任せっぱなしにしてしまった。問題の解決を家族や地域社会でなく、専門家(警察・ソーシャルワーカーなど)に任せるようになってしまい、わたしたちから市民としての自信、地域社会への信頼感が奪われ、依存症を身につけてしまった。 (「行政革命」 デビッド・オズボーン)


日本を変えるには、この逆転が必要だと思います。その為には公務員のモチベーションを高めるのは重要なことです。ただ、それが頑張れば金銭的なインシデントで報いるということだけで可能になるとは思えませんけどね。

2012年2月 4日 (土)

「マイウェイ 12000キロの真実」の嘘

http://myway-movie.com/column1.html

「1999年5月、私はモスクワのロシア国立軍事文書館で、ソ連軍に捕らえられた日本兵捕虜の記録を読んでいた。NHKがノモンハン事件(1939年夏)の60周年記念番組を制作することになり、新たに公開されたソ連側史料を分析して欲しい、と依頼されたためである。ノモンハン事件では、火力で勝るソ連軍に対して劣勢の日本軍が果敢に攻撃を繰り返し、多くの犠牲を出した。数百人の日本兵がソ連軍の捕虜となったが、戦闘中に意識を失い、あるいは怪我で動けなくなった将兵であり、決して投降したわけではない。ソ連側は意識のある者を全員訊問して、ロシア語で捕虜記録を作成した。それとは別に、日本語あるいは漢文で書かれた日本兵捕虜の記録も残っている。ロシア語の翻訳もついているが、ノモンハン事件終結後の捕虜交換に応じなかった者たちのファイルに綴じられていた。ここで運命が分かれる。捕虜交換で日本側に送還された日本将兵には過酷な事態が待ち受けていた。まだ『戦陣訓』は発布されていなかったものの、すでに「生きて虜囚の辱めを受けず」という考え方は陸軍内部に浸透しており、帰還した将校は自害を求められた。兵卒は捕虜体験を語ることを禁じられ、肩身を狭くして除隊させられた。捕虜交換に応じなかったのは、どのような日本兵だったのか。記録には偽名が書かれ、出身地もでたらめで、階級も記されていない。日本側資料では確認が取れなかった。1930年代の日本軍には、日本人だけでなく植民地朝鮮や台湾の人々が含まれており、ノモンハン事件には満洲国軍の兵士(漢人・朝鮮人・満洲人など)も参加している。ソ連側に残った日本兵は、ほとんどが日本人ではなかったはずである。徴兵されて無理やり戦場に送り込まれた本映画の主人公「キム・ジュンシク」のような朝鮮人だった可能性が高い。日本人であるにもかかわらず、あえて捕虜交換を拒んだ人物がいるとすれば、捕虜に自害を強いるような日本軍の人道無視の体質、それを熟知した将校ではあるまいか。まさに、もう一人の主人公「長谷川辰雄」に違いない。 ソ連に残った二人に安穏とした生活が待っているはずもなかった。シベリアの強制収容所に送り込まれて、過酷な労働を強いられ、思想教育も受けさせられる。1941年6月、独ソ戦が始まると、ソ連は国家の命運をかけて、ヒトラーの攻勢に立ち向かわなければならなくなった。成年男子はすべて徴兵されて戦場に送り込まれた。捕虜とても例外ではない。それを拒めば、数百万のソ連人を粛清したスターリンによって、シベリアの露と消える。ジュンシクと辰雄は、赤軍兵士としてソ連南部でドイツと戦ったのだろう。戦場で追い詰められた二人がドイツ軍に投降した。不審な東洋人であるが、日独伊三国同盟の同盟国人であるため、ソ連兵として捕虜の扱いを受けることは免れる。その二人が1944年6月のノルマンディー上陸作戦で、多国籍の枢軸国側の兵士として連合軍と戦い、三たび捕虜になろうとは。こうした歴史の偶然も否定できない。限りなく真実に近いドラマである。」

この映画、歴史の捏造という部分に目を瞑れば、良く出来た映画だと思います。まぁ、それくらい作り話だという証ですけど。映画を見ている最中、私の頭を横切るのは小林源文の名作『Happy Tiger』(1993年)のこと。ネタ元は此処なのかと思って帰ったら、当の小林源文氏は、この映画のホームページでこう語っています。何等かの承諾を得た証拠かも知れませんね。

さて、捏造されている部分ですが、まず朝鮮総督府が朝鮮人への徴兵を始めたのは1944年の9月という敗戦の1年前。この映画のようなノモンハン事件が起きていた当時にはあり得ないお話しでした。韓国では、この程度の捏造は日常茶飯事ですから、驚くには値しませんけど。

日本が朝鮮人を差別したことは否定しませんが、陸軍士官学校は毎年数名の朝鮮人を士官学校に採用していましたから、朝鮮人の陸軍将校は少なからず陸軍に存在していました。最高位は陸軍中将。洪思翊(ホン・サイク)と云って、戦後に戦犯に問われて処刑された人です。映画では流石に、この事実を持ち出されては困るので、朝鮮人達は罪を償うために陸軍へ強制的に入隊させられたことになっています。こういう話は米軍などでは今でも聞きますが、旧軍ではあり得ないお話しでした。ただし、日本人の囚人で徴兵されて兵役に就くと云うことが第二次大戦中にはおきました。元総理の中曽根康弘海軍大尉は、その囚人兵部隊を後方で率いていたことがありました。要するに囚人部隊は基地設営のような支援任務が主で、前線での配置はあり得なかったのです。また、現在の国家公務員第一種試験の前身であった高等文官試験でも朝鮮人採用枠があり、朝鮮総督府のキャリア官吏に採用されていたのでした。他にも現在のソウル大学の前身である京城帝大や高等教育機関を整備したりした面も統治時代に始まった話で、植民地経営には功罪があるのは常識です。

まぁ、百歩譲ってノモンハンに朝鮮人兵士がいたのだとしたら、上の記事にあるように満州国軍の兵士だった可能性です。ノモンハン事件では、その満州軍の石蘭支隊歩兵第14団第1営が叛乱を起こし、派遣されていた日本人将校4名を殺害してソ連軍へ投降しています。その数234名。彼等がその後どうなったかは判りませんが、猜疑心の強いロシア人のこと。映画のように強制労働に従事させられた可能性は高いです。

さらに捏造が判りやすいのがオダギリジョー演じる辰雄です。高等学校の学生だった彼がある事件を契機に医者志望から祖父と同じ職業軍人を目指しソウルから姿を消してしまいます。まぁ、これはいいでしょう。チャンドンゴン演じるジュンシクは、その事件のために収監され、罪を償うために陸軍へ強制入隊させられます。この二人が再会したのが何年後なのか。物語は1928年から始まります。この時の2人が小学生です。仮に10才として、ノモンハン事件の発生は1938年ですから2人は20才という話になります。日本軍の徴兵年齢は20才。これ以前にいくら懲役でとはいえ入隊するのは無理があります。更に云えば、この仮年齢を5才繰り上げたとしても、辰雄がジュンシクの前に10年後に現れた時に大佐になっていたというのが有り得ません。

日本軍は徹底した官僚組織で年功序列でした。皆さんご存じと思いますが、真珠湾攻撃を現場で指揮した機動部隊(第一航空艦隊を増強した艦隊)司令長官の南雲忠一中将が、その地位に相応しくなかったのではと云われて久しいですね。誰をその任に就ければ良かったのかという議論になると、よく名を出されるのが小沢治三郎中将です。彼は空母を集中した航空艦隊を構想し、実現させた機動部隊の生みの親。経歴的には適任です。しかし彼は選ばれませんでした。中将としての経験年数が艦隊司令長官へ配するには足りなかったという内部規定のせいでした。国の命運をかけた大戦さの時に規定に縛られた平時の人事で臨むというのは、日本人以外では理解不能な話でしょう。ですから韓国人監督には思いもつかなかったのです。

そんな日本軍で、20数才で大佐なんて、とても有り得ません。辰雄の祖父がいくら陸軍の将官であったとしてもです。昭和天皇の弟宮である高松宮は海軍軍人でしたが、大佐になったのは37歳の時でした。これは戦時で昇任速度が早まったとはいえ、海軍の中でも最速の昇任速度です。つまり辰雄が皇族であったとして、20代での大佐は有り得ないということです。

さらに、最近反原発運動で話題の山本太郎演じる野田という伍長がおこなうイジメは日本陸軍の典型的なイメージで、何かと云えば”この朝鮮人が”という口癖もありそうで、物語の中では日本人のイメージを代弁する韓国映画のお約束です。

韓国映画で韓国人の世界観を描いて、それを見た韓国人が満足するのは結構なことです。ただし、そのフィクションを真実だと銘打って公開するのは卑怯です。映画を見た日本人の大半は歴史の知識が不足していますから、その誤りに気付かずに真実と思い込むのは確実ですので。

沖縄という伏魔殿

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1900621&media_id=20

「2日の衆院予算委員会で、自民党は田中防衛相の閣僚としての資質に照準を定めて、田中氏を質問攻めにした。ただ、田中氏に対する問責決議案を早期に提出することについては、党内に慎重な意見が多い。国会論戦を通じて、田中氏の失言を引き出すことで、野田政権を揺さぶる戦略を描いているとみられる。自民党の谷垣総裁は2日、党本部で記者団に「田中氏は国防を担う閣僚としての素養を持っているのか、疑問だ」と語り、防衛相として不適格との認識を示した。3日には講話問題に関する衆院予算委の集中審議が予定されており、田中氏の監督責任を問う方針だ。2日の衆院予算委でも田中氏は、言い間違いや事実誤認の発言を連発した。国連平和維持活動(PKO)で民間活動団体(NGO)などを警護する場合の武器使用について、「一つの部隊の中で活動していればできると思う」と答弁し、自民党の質問者の石破茂・元防衛相から「民間人が部隊の中で活動するわけがない」と指摘された。田中氏は、自衛隊を合憲とする政府の憲法解釈の根拠についても、「私自身は理解していない」と答えた。」

そもそもですが、自民党政権時代から防衛庁長官・大臣に就いた人の中で、適任な人が居たのでしょうか?今の田中大臣が83代目というのも、この地位が腰掛けポストであったことを物語っています。各大臣(長官)の在任期間は約1年。こんな機関では、資質がある人物でも何にも出来る筈がありません。やれるのは不祥事を起こした隊員の処分位です。

普通の国では、国防大臣は財務大臣、外務大臣と共に要職として扱われます。しかし、日本では国防というのは重要視されていません。なのに組織は整えられていますし、アジアでは有数の軍事力を保有していますから、外から見るとその地位の重みが分かり難いこと甚だしいのです。

さらにいえば、国会議員の大半は軍事問題の知識に関しては、田中大臣と似たり寄ったりです。ある大物議員は、大型ジェット爆撃機のB-52が空母から出撃すると国会答弁で云ったことがありますから。国会答弁で田中大臣を追求した石破茂元防衛大臣にしても、彼の軍事知識が軍事オタク的で、政策や戦略などに関してはド素人というのは防衛省では有名な話ですから、始末に悪いです。

判りがたいといえば、騒動になっている沖縄防衛局の真部朗局長が、宜野湾市に住む職員や選挙権がある親族のリストの提出を要請し、選挙にかかわる講和を行った問題です。マスコミは、公務員としての中立に関して違法性があるから不適切というストーリーに作り上げています。沖縄では弁護士の有志が告発までしています。ですから、誰もが”そりゃ不適切だろう”という話になってしまいます。

沖縄防衛局長が沖縄県宜野湾市長選への投票を呼び掛ける講話をした問題で、沖縄弁護士会所属の弁護士らは3日、講話は自衛隊法で制限されている政治目的に該当するとして、自衛隊法違反容疑での真部朗局長の告発状を那覇地検に提出した。

この話で、まずおかしいのは、局長講話は歴代局長がしてきたことなのに、真部局長が慣例に従って講話をしたら、いきなり問題になったという点です。真部氏の話を信じるならば、講話では両候補の主張の違いに触れてはいたが、特定候補への投票依頼はしていないと云っています。

宜野湾市長選挙が予定されています。まだ確定していませんが、2人の候補が立候補する予定です。報道等によると、伊波洋一元宜野湾市長と佐喜真淳県議です。基地問題については、伊波氏は、「県内移設反対、早期閉鎖・返還」を主張しています。佐喜真氏は、「現状固定化を断固阻止し、一日も早い危険性の除去と返還・跡地利用計画を強力に推進」するとしています。双方ともに「県外移設」を主張しています。

(中略)

私は職員に、「特定の候補者に投票しなさい」と言える立場ではありません。来るべき選挙には棄権を避け、期日前投票を含め、是非投票所に行くようにお話ししていただきたい。一方、公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではありません。選挙に際しては、政治的中立性の確保が要求されます。自衛隊法等の関係法令に違反したり、違反していると思われないよう留意をお願いしたい。親戚の方々と接する際にも気をつけていただきたい。

議論すべきは、この講話を聴いていた職員たちに、真部局長と防衛省が選挙で誰を推しているのかを以心伝心で理解出来たとして、それが違法なのかという点です。公務員が選挙活動をしてはいけないというのは実は建前で、現実にはそれが守られていないのが普通の状態になっています。例えば、昨年大阪市長選で市の職員が平松前市長を応援するため勤務時間中に活動していたのが報道されたのは記憶に新しいところです。宜野湾市の職員労組や沖縄県教組、沖縄自治労は組織を挙げて伊波洋一候補を応援しているのも明らかです。これらは明確な地方公務員法違反なのですが、あまり問題にはされません。沖縄防衛局の違法性を問題にするなら、報道は公正平等が原則から、沖縄県職員労組や沖縄県教組、沖縄自治労などの違法行為も同時に伝えるべきだと思うのですがね。

それじゃ検察や警察は何故摘発しないのでしょう?

要するに、それを全て立件したら公務員の大半は取り調べを受けてしまうことになるからです。特に沖縄では米軍基地は悪で、防衛省も悪。そこがやることは全て違法という公式が出来上がっているので、自分達の違法性には目を瞑り、防衛省だけを叩くという地元の筋書きに、東京のマスコミが載っかって騒ぎを大きくしているに過ぎません。

しかも、伊波候補を支持しているのは共産、社民、沖縄社会大衆党。で、今回の一件を暴露したのは共産党。つまり、沖縄防衛局内部に共産党に情報を流した人物がいたことになります。国の極秘情報を扱うことの多い防衛省内部に共産党に情報漏洩をした職員がいる事は全然問題にならないのは大変おかしな話です。米軍関係の情報だって漏洩していないのかと大騒ぎにならないのは、完全にずれています。

さらに笑えるのは、佐喜真候補を支持しているのが自民党と公明党だということです。自民党は防衛省の情報漏洩問題を問題視して、共産党の違法活動を追求することで佐喜真候補を選挙で有利に導くという戦法だって有り得るのに、一緒になって政府を追及するのが理解出来ません。

確かに、前局長の舌禍事件が忘れられていない時期に真部氏は軽率すぎたという批判を受けても仕方が無いでしょう。しかし、この講話実施に防衛省の指示であったかどうかは追求せずに、個人の責任にしていくというのは、最近の既定路線すぎて気分が悪くなります。 それが証拠に局長の更迭はもたつき放題。組織ぐるみを隠蔽するには身内を庇う真理が働くのでしょうね。

私が真部局長だったら、国会での参考人招致で、「私は以前から自民党のシンパでした。だから自民党が推薦する佐喜真淳候補を応援したいと強く思っていましたので、今回の講話を利用して暗に佐喜真淳候補に投票するように職員に指示を出してしまいました。今は大変申し訳ないことをしたと思っています。個人の思想信条で行動した責任は私個人が取らせて頂きます」と神妙に云って辞表を出しますけどね。そうしたら、ほとぼりが冷めた頃に防衛省が関連企業にそれなりのポストを用意して面倒をみてくれるでしょうから。

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