« 鵺にやられないように | トップページ | 「これでいいのだ」 »

2012年9月21日 (金)

何の根拠もないのに

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2161689&media_id=4

「岩国基地(山口県岩国市)に一時駐機中の米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの試験飛行が始まった21日午前、同基地の滑走路が見渡せる北側の市道では、試験飛行に反対する市民ら約80人が集まり抗議の声を上げた。」

NHKのニュースを見ていて大笑いしました。だって、オスプレイが離陸したら「飛びました」的な事を言うんだもん。実験機ならいざ知らず、実用化され正式配備された航空機が飛ばない訳がないでしょう。むしろ離陸できない方が大問題です。

そもそも、オスプレイが危険な航空機だという話しを皆さんは、何処で確認されましたか?

米海兵隊の所属のMV-22[オスプレイ]の10万時間当たりの平均事故率は、現在1.93(10万飛行時間あたり)だと海兵隊が公表しています。この平均事故率を調べてみると面白いことが判ります。

まず、基礎知識として、「オスプレイ」には海兵隊仕様の「MV-22」と、空軍(特殊作戦)機仕様「CV-22」と2機種あることをご記憶下さい。


「オスプレイ 」 MV-22=事故率:1.93 * 海兵隊用で日本配備予定
           CV-22=事故率 13.47 * 特殊作戦機のため訓練で事故多し

「ハリア」  AV-8B:事故率 6.76 *垂直離着陸機

「シースタリオン」  CH-53D:事故率 4.15 *米海兵隊大型輸送ヘリコプター 2004年普天間で墜落事故

☆米海兵隊所属航空機(ヘリを含む平均) :平均事故率 2.45


実は岩国基地に以前から配備されている「AV-8B」の方が事故率が高いのが判ります。更に云えば沖縄に配備されている「CH-53D」も事故率を騒ぐのであればかなり危ないという話しになるのが判ります。

そもそも航空機は事故が起きるのが前提で全てのシステムが運用されています。墜落する航空機は危ないから飛行するなというのが正論であれば、民間機も含めて全ての航空機は飛行することができません。特に性能限界をギリギリまで追求する軍用機では事故は起きるものとして考えられるのが常識です。ただ、住民などに事故の被害を及ぼさないよう注意するというのは別の話で、日本のように住宅地に隣接して飛行場や基地がある国土では、トラブルによる墜落を避けられない事態であっても、住宅地上空ではペールアウトをしない、可能な限り民家のない場所へ墜落させるように努力をするという考え方は徹底されるべきだと、米軍にも申し入れをするというのは政府として当たり前の事だと思います。

軍用機で事故が多い機体というと、私は「F-104」を思い浮かべます。ドイツ空軍(当時は西ドイツ)が導入した「F-104G」は、916機中実に292機が事故で失われています。ドイツでは「Witwenmacher(未亡人製造器)」というあだ名が付いたほど評判の悪い機体でした。この事故数は同型機を導入した他国でも近い状態で、ベルギーでは113機中41機、カナダでは238機中110機と高い数値を記録しています。「F-104J」を200機導入した日本では、24機を事故で失っています。この差は、航空自衛隊では「F-104」本来の性能を活かした要撃任務に限定した運用をしたからだと言われれています。

話しが脱線しましたが、ドイツ空軍のように事故率が配備数の約4割に達するような機体であれば、それは大反対するのも判ります。しかし、現在の所で言えばオスプレイの事故率はそんな高い率ではありません

早い話が、オスプレイは危険という風評は正確な情報ではありません。なのにどうして、こういう反発が日本の世論起きているのか?

これは見慣れない新式の航空機をこれ幸いと反米・反政府運動に利用したに過ぎないのです。その意図は民主党政権になってからギクシャクし出していた日米の安全保障関係に楔を打ち込むことです。更に配備先の沖縄では元々反米感情が強い事が、配備先である普天間基地の問題ともからまり、一大ムーブメントになったと私は見ています。

では、誰がこれを企図したのか?

数日前から、日本ではそれは米国だという説が流れています。オスプレイを導入させるために仕掛けたのだと。

訪米中の杉山晋輔外務省アジア大洋州局長は22日、ワシントンで国家安全保障会議(NSC)のラッセル・アジア上級部長、キャンベル国務次官補らと相次ぎ会談した。杉山氏は中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島をめぐる日本の立場をあらためて説明、米側は「尖閣は日米安保条約の適用範囲内」との見解を重ねて表明した。竹島問題をめぐっては、杉山氏は韓国の李明博大統領の上陸を受け、対抗措置を準備していることに言及。米側は一般論として「国際法に基づき平和的に解決する」ことが重要との認識を示したという。(北海道新聞08/23)


米国防総省は13日、パネッタ長官が15日にワシントンを出発し、日本、中国などを歴訪すると発表した。17日に東京で森本敏防衛相、玄葉光一郎外相と会談。日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化を受け亀裂が深まる日中関係や、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備をめぐり意見交換する。同省のリトル報道官は記者会見で「日米同盟はアジア太平洋地域の繁栄の要。幅広い分野を議論する」と述べた。(北海道新聞09/14)


来日中のパネッタ米国防長官は17日、森本敏防衛相と防衛省で会談した。会談後の共同記者会見で沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中摩擦について「対立を懸念している。外交的手段で建設的な解決を望む」と早期沈静化を促した。米国の中立的立場も強調した。会談で森本氏は米軍輸送機オスプレイの沖縄配備で安全に配慮した運用を重ねて要請。長官は近く外務、防衛当局者による日米合同委員会で安全確保策が合意できるとの見通しを示した。米国防責任者が日中の外交関係に公の場で懸念を示すのは異例。長官は会見で尖閣に関し「日米安全保障条約に基づく義務を遂行するとの米政策は変わっていない」と述べた。(北海道新聞09/17)


米国のキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は20日、上院外交委員会の東アジア・太平洋小委員会で沖縄県・尖閣諸島などをめぐるアジアの領有権問題について証言し「尖閣は明確に(日本防衛義務を定めた)日米安保条約の適用対象だ」と明言した。米政府が尖閣を安保条約の「適用対象」と明言してきたことに、領有権を主張する中国側は強く反発。米政府高官は8月下旬、適用されるのは「一定の状況下」でのことだと表現を微修正し、中国側への配慮をにじませていた。
(北海道新聞09/21)


そうした想像は、この一連記事を見ていると、確かにそうなのかもと思わされます。しかし、筋書きを書いたのが米国だというのはあまりに穿ちすぎではないでしょうか。

野田政権は今回の尖閣を巡る中国との対立のエスカレートを見て、多分顔が青くなったのでしょう。差し手を間違えたと気付いた時、玄馬外務大臣と共に出した答えが米国に仲介を頼むことだった。そして、その橋渡しをしたのは元外務官僚だった森本防衛大臣のではと思います。話しを持っていって、オバマ政権はこの役割を快諾したと思われます。大統領選を控えて、東アジアで日中紛争が起きれば、米国は介入を余儀なくされますから。ただ、そこは米国です。仲介に努力は惜しまないと言いながらも、あのオスプレイ問題を何とかしてよと急がされた。まぁ、そんなところかも知れません。

« 鵺にやられないように | トップページ | 「これでいいのだ」 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/97581/55710728

この記事へのトラックバック一覧です: 何の根拠もないのに:

« 鵺にやられないように | トップページ | 「これでいいのだ」 »

2015年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
フォト
無料ブログはココログ