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2013年5月16日 (木)

便宜置籍船ってご存じですか?

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2430303


「16日午前1時45分頃、北海道稚内市の稚内港天北2号ふ頭に停泊しているカンボジア船籍の貨物船「タイワン」(497トン)から出火したと、船舶代理店を通じて119番があった。稚内消防署と稚内海上保安部が消火にあたっているが、同日午前7時半現在、船内が燃えている。沈没はしていない。この火事で、船員の男性3人がやけどなどで病院に収容され、命に別条はないという。同船の名簿によると、ロシア人14人、ウクライナ人4人が乗っていたとみられるが、同海保などはほかに乗員らがいなかったか調べている。同船はカニの運搬船で、今月14日に入港していた。」

カンボジア船籍の貨物船なのに、船員はロシア人とウクライナ人で、事故を起こしたのは稚内。仕事は蟹の運搬船・・・、何だかちぐはぐな感じですね。

皆さんは「便宜置籍船」というのをご存じですか。その船の事実上の船主(会社)の所在国とは異なる国に籍を置く船のことなのですが、その目的は税金などの経費削減です。有名なのはリベリアやパナマですが、最近はカンボジアが、その船籍国として台頭しています。ただ、カンボジアという弱小国家の地位を利用して悪質な行為が横行しています。それが「サブスタンダード船」といわれ国際的な航行基準を満たしていない船の登録です。判りづらいので車に例えますと、日本の車検に通らないような車をカンボジアの車検で合格させて使うという不正や、軽自動車をカンボジアで普通自動車として登録するという手を使い、普通自動車として使用するなどしているようなものです。無論、保険なども掛けていなかったり、掛けてあるように偽装されていたりもしています。

カンボジア船籍船の登録は韓国のプサンにある会社が引き受けています。カンボジア政府が船舶登録等の業務をこの会社に委任しているのです。このカンボジア船籍船の登録はFAXなどのやりとりと書類の郵送で可能なため、ロシアや北朝鮮が、自国の船をカンボジア船籍として登録している例が増えています。つまり、表向き日本に入港できない筈の北朝鮮の船がカンボジア船籍の船として堂々とやって来ている訳です。

カンボジア船籍船は今やトラブルメーカーです。老朽化していて、整備も不足している船が堂々と国際航路で用いられているのですからトラブルは当然ともいえますが。以下は最近日本で起きたカンボジア船籍船の事故例です。こういう船ですから船舶保険も適当で、座礁しても放置されたままになった例もあります。

平成18年5月2日、中泊町の小泊沖で前年2月にカンボジア船籍の木材運搬船が座礁し、約9700本の木材が流出した事故で、同町や県で作る「カンボジア木材運搬船座礁災害対策本部」は4日、木材や座礁船の撤去作業が終了して本部を解散したと発表した。解散は1日付。県によると、事故当時約6600本の木材が同町の海岸に漂着し、このうち3328本を回収した。残りは重機などが入れず撤去が困難な場所にあるため、回収は不可能だという。また、座礁船と船から流出した油の回収作業もすべて終了した。かかった撤去・回収費用は、木材が約1200万円、油が約1億6000万円、座礁船が約3億1000万円で、木材は県、油と船は国、県、同町が負担した。


平成18年12月2日、カンボジア船籍の貨物船が北朝鮮の興南(フンナム)から日本に直行し、13日にも新潟県上越市の直江津港に入港することが分かった。船舶が北朝鮮から直接国内に入港するのは、核実験に伴い特定船舶入港禁止法の適用を北朝鮮船全般に広げた昨年10月の追加制裁以降初めて。入港する船は「KENOY」(総トン数1243トン、乗組員10人)で、乗組員は全員中国人。今月9日に入港予定だったが悪天候で延期された。荷物は積んでおらず、日本で鉄くずを積み、中国・海門港へ向かう予定。政府の経済制裁では、第三国の船が北朝鮮を経由して入港することには規制がない。第9管区海上保安本部と東京税関などは、同船を立ち入り検査するとともに、積み荷が北朝鮮に輸出されないかどうか監視を強化する方針。


平成19年12月14日午前2時半ごろ、柏崎市の柏崎港で、カンボジア船籍の貨物船「HIROKICHI」号(1550トン、ワン・ヤン船長)が港内の浅瀬に乗り上げて座礁、航行不能になった。乗組員は中国人9人で、けがはなく、浸水や船からの油の流出はない。同日午前5時ごろ、船舶代理店から新潟海上保安部に連絡が入った。船舶代理店がタグボートで救出作業を行ったが悪天候のため中断。天候が回復し次第、再開する。同保安部によると、座礁現場は、柏崎中央海水浴場から約400メートルの地点で、水深約1・3メートル。座礁した当時、現場周辺は風速約12メートルの強風が吹いていた。同船は12日に富山県の富山新港を出港。鉄くずを積み込むため、14日朝に柏崎港に入港する予定だったが、荒天のため予定より早く避難入港していた。近所の男性(72)は「現場は鵜川の河口で水深が非常に浅い。風に流されたのか、間違って入り込んだのか分からないが、こんな場所で座礁するなんて」と驚いていた。


平成13年1月18日午前9時30分頃、兵庫県淡路市楠本の淡路交流の翼港から約6キロ沖合の大阪湾を航行していたカンボジア船籍貨物船「CHUN XING(チャンシン)」(1292トン、乗組員9人)から、「積み荷が燃えている」と無線通報があった。神戸海上保安部によると、積み荷の金属製スクラップから白煙が上がっており、巡視艇3隻が放水して消火にあたっている。乗組員9人は無事という。同保安部の発表では、貨物船はスクラップなど約950トンを積載し、千葉県から中国へ向かっていた。


平成13年4月28日午前0時頃、大阪府泉大津市沖約2キロの大阪湾で、カンボジア船籍の貨物船「FAVOR SAILING」(1479トン、長さ74メートル)から「船が25度傾き、沈没のおそれがある」と救助要請が第5管区海上保安本部(神戸市)に入った。堺海上保安署などの巡視艇などが船長を含む中国人の乗組員9人を救助。午前11時30分頃、泉大津市内の岸壁に向けて引航を始めた。けが人はないという。 同署の発表では、貨物船は27日午後8時頃、スクラップ920トンを積み、泉大津市内の岸壁を中国・海門に向けて出航。直後から傾き始めたといい、同署は積み荷が偏っていた可能性があると見ている。浸水や油の流出などは起きていないという。


平成16年3月3日午後4時頃、第一管区海上保安本部に対し、ロシアコルサコフ港から小樽港向け航行中のカンボジア船籍貨物船(総トン数1,798トン、乗組員14名)より同日午後2時50分頃、天売島の西方約14キロメートル付近海域において、荒天のため船体が傾き荷崩れを起こし、積荷の北洋材5,482本のうち約500本を流出させたと通報があった。第一管区海上保安本部では直ちに留萌海上保安部に連絡するとともに、小樽海上保安部所属巡視船「ほろべつ」及び千歳航空基地所属MA868機を現場に急行させた。同船は速力約8ノットで小樽港向け航行中であったが、安全確保のため最寄りの留萌港に入港することを指示。「ほろべつ」が伴走し4日午前1時20分頃留萌港に入港した。留萌海上保安部で業務上過失往来妨害被疑事件として捜査、3月8日午前、同船船長(52歳男性、ロシア国籍)を旭川地方検察庁に書類送致した。今後も巡視船・航空機の哨戒に併せ、流木の調査を実施予定。


平成18年2月15日午前10時45分頃、弁慶岬の北西約50キロメートル付近海上を航行中のカンボジア船籍木材運搬船(2978トン、ロシア人19名乗組み)から第一管区海上保安本部に対し、同日午前8時30分頃、付近海上にて積荷の木材を流出させたとの無線通報があった。小樽海上保安部では巡視船「しれとこ」「えさん」を、千歳航空機地ではビーチクラフトMA829(愛称:ピリカ)を出動させ、状況調査を行うとともに、付近航行船舶・各漁業協同組合等に情報提供し、注意喚起を実施。調査の結果、同船は時化による大波を受けた際、甲板状に積載した製材を固縛していたワイヤーロープが切れ、約84,000本の製材が流出したことが判明。現場海域において監視警戒を実施中。



こんな事故を起こした場合、救援に向かう海上保安庁などの国家機関の経費は税金で賄われています。カンボジア船籍の全ての船を検査するという芸当は、今の日本の態勢では不可能です。今後も事故やトラブルは頻発することでしょう。

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