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2014年3月 7日 (金)

ロシア、クリミア掌握へ

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=2786023

「ウクライナ南部のクリミア半島で2日、ロシア軍とみられる武装部隊がウクライナ軍の関連施設の武装解除を進め、半島全域を掌握しつつある。これに対しウクライナ新政権は激しく反発。米英仏は、ロシアのソチで6月に開催予定の主要国首脳会議(G8サミット)に向けた準備会合を当面ボイコットする方針だ。米国は、資産凍結などロシアに対する経済制裁の可能性もあると警告した。ロシア上院がウクライナでのロシア軍の活動を承認してから一夜明けた2日、ロシアのプーチン大統領はまだ行動命令を出していないとしている。しかし、クリミア自治共和国の各地で、武装部隊の活動が目撃されている。共和国の首都シンフェロポリ近郊のウクライナ軍基地は2日午前、大型トラックで乗り付けた兵士数百人に取り囲まれた。トラックの一部はロシアナンバーをつけていた。兵士の一人は「モスクワから来た」と語った。国連安全保障理事会は1日、緊急会合を開催。ウクライナや米英仏がロシアを非難したのに対して、ロシア側は「地元当局の要請に基づく行動」と主張し、平行線に終わった。」

ウクライナはウクライナ人の国ですが、ソ連時代にクリミア半島はロシア人が多く移住していて、ウクライナが独立後の1992年5月5日、ウクライナ共和国クリミア州議会はウクライナからの独立を決議し、クリミア共和国を宣言しました。ウクライナ議会との対立はあったものの1998年にクリミア自治共和国憲法が制定されて、自治権を得ました。

2013年から2014年にかけてのウクライナの経済低迷をきっかけに、ウクライナ国内では、親露派と親欧米派の対立が激化。2014年2月28日、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ政権が崩壊。暫定政権が発足するが、クリミア自治共和国では、暫定政権への移行に反対する親ロシア派のデモが拡大し、反ロシア派住民との間に衝突が発生したのを契機に、ロシア軍が事実上の侵攻を行ったのです。理由の表向きはロシア系住民の保護ですが、事実上のロシア編入を目指す意図は明らかです。

ただし、クリミアでは、ロシア系住民とウクライナ系住民の対立だけが存在する訳ではありません。

クリミアはクリミア・タタール人の先祖の土地でした。ペレストロイカとソ連崩壊によってクリミアへの帰還を許されたクリミア・タタール人は徐々にクリミア自治共和国へ戻りはじめていて、彼らは先祖の土地返還の訴えや、イスラム教国への回帰運動を起こしています。

ロシアがクリミアを編入しても、ウクライナ人住民やタタール人住民の抵抗を押さえ込めなければ、其処に出現するのは第二のチェチェン紛争かもしれません。このあたりの舵取りを間違えるとプーチン政権は、自らの政治生命を損なうかもしれません。

さて、居留民保護を理由に軍を出すのは、歴史に前例が幾らでもあります。米国も英国もドイツも、そしてロシアも、その前例に加わったことがある大国です。

オバマ大統領は、先月2月28日にウクライナに対するいかなる軍事介入も代償を伴うと警告していました。しかし、プーチンは、これを無視。これまで可能な限り国際紛争に巻き込まれるのを避け、米国内の問題に集中を続けてきたオバマ政権の姿勢は、米国の政治的な求心力を低下させ続けて来ました。

ロシアのクリミア侵攻は、オバマ政権にとってはケネディー政権時のキューバ危機に近い状況になりかねません。つまり冷戦終結以来の最も危険な米ロの対立に直面しているのです。

もっともオバマ政権が軍事行動によるロシアとの対立を選択するとは考え難い現状を考えると、この事態を契機に、さらに米国の影響力が低下すると見ておく方が宜しいかと思います。

この影響が日本に及ぶと覚悟して、自国の安全保障を考える時期なのに、今の国会は憲法解釈を弄んでいるのですからね。国会の必要性を考えさせられます。

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